旭化成講座「これからの住宅に求められる環境性能」6月13日

かるの

2012年06月30日 08:19

講師:旭化成ホームズ住宅総合技術研究所 築山裕子氏


※以下は聞き書きであり、全てを網羅している訳でなく、聞き間違いなどもある場合があります。ご了承ください。

 CO2は温室効果ガス排出量の約90%。中国・インドの排出量が急激に伸びている。
 日本は90年比で横ばいである。産業部門のCO2は90年比で減っているが、家庭部門が増えている。

 住宅のエネルギー消費で一番大きいのは照明や家電である。冷房は3%、照明は35%、暖房は27%。
 省エネとは年間を通して削減する事。節電はピークカットが目的である。夏は13時~16時、冬は夕方以降がピークになる。
 世帯別エネルギー消費量は90年と余り変わっていないが、単独世帯が増えた事により総世帯数が増えてきているので、総量が増えている。
 トップランナー制度とは、商品化されている製品の内、最も優れている機器の性能以上にする考え。買い替えで省エネを図る発想もあるが、実際の所、前の物より大きい物を求める心理が働くので必ずしも省エネに繋がるかは難しい。

 自然の力で有効に活用する。断熱・蓄熱・開口部の計画など、建物の性能や住まい方で決まるものも。
 遮熱ペアガラスは日射による流入熱量が高断熱ペアガラスの約3分の2。
 大きな窓がある部屋で、夏の14時に窓から入る日射量は小型石油ストーブ(1500W)に匹敵。
 夏に流入する熱は窓が71%、冬の流出は48%、外での遮熱が有効。

 日射を伴う部屋では高断熱ガラスと外部遮蔽。衝立を用いて人のいる所に風を導く事も有効。人は空調よりも自然風を取り入れると快適と感じる範囲が拡大する。
 温度差を利用した通風が行える窓の配置。
 冬は南面に大きな窓を設け、床面に蓄熱できる素材を用いる事も有効。

関連記事