ν(ニュー)車イスは伊達じゃない!

かるの

2009年07月23日 08:16

 脳波で動く電動車椅子。操作者は手を使っていないことを示すために両手を上げている=東京・霞が関で2009年6月29日、梅村直承撮影

 進みたい方向を脳波から読み取り、その通りに動く電動の車椅子を、理化学研究所やトヨタ自動車などの研究チームが開発し、29日発表した。前進、右旋回、左旋回の3種類の操作を、95%の正答率で実現した。障害者の行動範囲を広げる技術として注目される。

 研究チームは、「歩く」「右手を上げる」「左手を上げる」という3種類の動作を思い浮かべた際の脳波の違いを効率よく検出し、それぞれに対応して車椅子に「前進」「右旋回」「左旋回」の指示を出す計算システムを開発。脳波を読み取る電極を通常より少ない5個で試したところ、判別時間も数十分の1の0.1秒程度で済んだ。システムが指示を間違えた場合は、ほおを膨らませて停止信号を送る。理研BSI-トヨタ連携センターの山田整・客員研究員は
 「医療・介護分野に幅広く応用できるのでは」
と話す。【西川拓】

[ 2009年6月29日 (毎日新聞)





 この記事を見てピンと来たのが、「機動戦士ガンダム」に出てくるビット・サイコミュ・ファンネルという兵器である。
 ガンダムの世界観では「ミノフスキー粒子」という電波を干渉する物質の存在によってミサイルなどの兵器を電波誘導することが出来ないため、モビルスーツというロボット型兵器による白兵戦が行われるのであるが、電波干渉される中でも人の思念により兵器を遠隔操作するのが先に挙げたビットなど兵器である。
 この車椅子では考えただけで方向を変える事が出来るというので、ゆくゆくは体が不自由な人をアシストする機械や乗り物に応用できると思われる。
 このシステムが遠隔操作できるようになれば、ビットなども可能ではないかと考えられる。
 ただ、ガンダム作中では複数のビットなどを同時攻撃に使っていたため、そこまでの空間認知能力が人間に生まれるかはニュータイプの出現を待たなければならないかもしれない。
 それと懸念するのは、当初は体の不自由な人などに向けた器具になるかもしれないが、一般向けに家電化した時にますます体を動かさなくなるのではないかという点だ。

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