被災地へ向かう 完全版 4月13日 守る文化財
7時起床。
昨日買った服のお陰か、外の気温は零度だが寒さを然程感じなかった。
朝食を摂り朝の受付へ。
今日の班は男性6人。この時にリーダー決めに手間取る事が多いが、自分の仕事が最後というのもあり、自らリーダーを志願した。
作業に向かったお宅は昨日作業した所の向かいで苗字も同じ。というか、周辺は皆さん同じ名前である。そこで最初の挨拶の後、静岡県に縁ある苗字であるのもあって伺ってみると、先祖は駿河の守護大名であった今川氏に仕えていたが、今川氏の滅亡後にこの地へ落ち延びて土着し、付近の地主として現在に至っているとの事である。
作業は水に浸かった納屋の中の物の搬出。始めは本や使わなくなった古い家電が多かったが、奥に進むに従って、かなりの年代物が姿を現した。
他の作業や廃棄せずに納屋の側に留め置きをしていると、古い家であることが分かっているからか、市の文化財担当の人が到着。昔の家財道具や古文書などが水濡れしているものの廃棄せずに市で保管という形になった。
中にはこの家での婚儀に使うであろう什器一式がはいった長持ちなど、家の歴史に深い関わりを持った物である。
家の人は水に浸かった物は全て棄ててしまえと言うものの、分析次第ではその集落の歴史がまるごと詰まっているであろう資料を守れた事は嬉しかった。
午前の作業を終えて、作業服を片付けた。
続く…。
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