カモメの詩が聞こえる街 増毛へ ⑥
来た時にも見て気になっていた建物、旧商家丸一本間家を見学する。
ここも入館は400円であるが、JR割引と共に「元陣屋」との足掛け見学だと200円になる。
「丸一本間」の屋号で明治8年(1875年)に佐渡出身の本間泰蔵が創業し、当初は荒物雑貨を商っていたが、 ニシン景気に乗じて事業を拡大、呉服商、鰊漁の網元、海運業、酒造業などを展開して天塩国随一の豪商と呼ばれるまでになった商家である。
明治35年に完成した現在残る建家は、事業拡大に伴い建屋の増築が繰り返され、大火から守るため造られた中庭を囲む石造りの建物や、屋根瓦の全てに家紋が彫り込まれ、壁面や門柱には洋風の装飾など、当時の建築職人の心意気が感じられる鰊漁全盛期の豪華な建物として、平成12年北海道有形文化財、平成15年には国の重要文化財に指定されている。平成まで本間家の方々が実際に居住していた。
奥帳場という部屋では照明が無い時代に遅くまで経理の仕事が出来るように、屋根に抜ける明かり取りなどの工夫が凝らされている。
続く…
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