今回の旅の目的として、私の講座の取材、というのもあるのだが、旅の目的の一つに失われ行くものを見届ける、というのがある。
この江差線は2014年5月12日で廃線となってしまうので、その前に来たいと思っていたが、冬に来るのはかなり厳しいので今回の機会が最後であろう。
距離で言うと40キロほどの距離を堪能する。
車両には冷房も無いが、窓を開けると森の芳香が車内に拡がる。風も良い心地である。
牧草は発酵するとオレンジの香りがするというが・・・
木古内から次の駅は渡島鶴岡駅。
この周辺は庄内藩の人達が開拓したので、鶴岡という地名であるそうだ。
11:57 吉堀駅
この駅舎が凄いな・・・と、この時は思ったのだが、次第にこれがデフォルトである事に気付く。
12:19 神明駅
12:24 湯ノ岱駅
後で知ったが、江差線の唯一の行き違いが出来る駅で、駅員も終日おられる駅。
12:39 桂岡駅
江差に近付いて日本海が見えてくる。時々、奥尻島も見える。
12:55 江差駅着
終着を示す行き止まり。
江差駅にはやはり同じように廃線前に来た、という観光客が多い。
記念の江差線の切符を買っている人が多数。
江差駅は江差町の中心部からはやや離れており、歩いて町に向かう。
15分ほど歩くと次第に市街地に。
江差がかつてニシン漁と北前船で非常に賑わっていた事を示す看板が連なっていた。
江差は明治の開拓以前から日本人が活動を展開した北海道の地である。
市街地の中の建物は、海が見えるまち、という風情。
市街地はやや高台にあり、そこから坂を下りると見えるこの建物は
旧 檜山爾志郡役所
北海道庁の出先機関である郡役所と警察署の業務を執り行なう建物として、明治20年に建てられた。
社会科見学であろう中学生?たちが非常に多く居た。
現在は江差町郷土資料室となっている。
下り坂を降りると、全てが文化財ではないが景観を整えた市街地。
以前、車で北海道を走った時が、その時はもう一本海岸沿いの道だったので気付かなかったのが惜しい。
坂の下から先程の旧檜山爾志郡役所
さて、昼食はどうしようかと思案していた所、「にしんそば」の幟が所々に見られ、雰囲気が良さげなこの店に入ってみる。
続く…。