北陸新幹線開業の現場を見に行く ⑤荒波日本海

先回の続き…。

大糸線は姫川の渓谷沿いに走っている。発電所が所々に有って撮影したいが、降りしきる雪と窓が曇ってしまってなかなか撮影が出来ない。
ますます雪は降りしきる。それもあって、小滝駅まで非常にゆっくりとした走行である。
この小滝駅辺りから渓谷から平野部になってきた。小滝駅の次の根知駅は以前見たフォッサマグナパークの最寄駅であったので、見覚えのある景色がこの後は続いた。この辺りから雪は雨に変わった。

17:14糸魚川駅着


糸魚川も北陸新幹線停車駅となった事で新しい駅舎が設けられた。

ここはかつて大正時代に造られた煉瓦造りの車庫があった。しかし新幹線新駅の駅舎となる事で移築も検討されたが費用の面から解体された。一部は切り取られ、現駅舎正面のファサードになっている。
駅舎一階には、観光案内所や鉄道保存展示施設等を備えた複合型交流施設が設けられた。

階段にあった「おみちよう」という言葉。

糸魚川地域の言い回しで、「お道良う」＝「道中お気をつけて」という挨拶の言葉だとか。
新幹線開通の準備を「おみちようプロジェクト」と銘打っている。

JRから第三セクターに移管されることを示しています。

えちごトキめき鉄道のキャラクターは「トキテツくん」だそうです。
個人的はその下の勾玉が気になりますが…。

17:24糸魚川発
有間川駅までトンネルが多い。そのトンネル内で停まったので何かあったのか、と思ったら、筒石駅というトンネル駅であった。

これは、北陸本線の建設当初は海岸沿いであったが、地滑りが頻発する区間であり記録に残るものでも20回、列車が巻き込まれたものも6回という区間であった。
そこで北陸本線が電化するのを機に長大なトンネルが掘られる事になり、昭和41年に着工。地滑り地帯だけに多くの破砕帯や地下水の湧出、時には石油の湧出もあった。三年の歳月を経て、全長11,353mの頸城トンネルが完成した。
筒石駅は保安面の管理の役割も兼ねて頸城トンネル内への設置が行われる事となった。

トンネルを抜けてようやく日本海を見る


17:50直江津駅着


ここでも新幹線とえちごトキめき鉄道の開業を祝う横断幕

しかし、糸魚川駅と違い新幹線は郊外に新駅が設けられたので、新幹線の恩恵は得られない。

しかも、それまで北陸への特急であった、北越急行の特急「はくたか」が廃止となってしまう。

不便さだけが高まる結果である。

トワイライトエクスプレスのグッズが「これで最後」と謳って販売されていた。トワイライトエクスプレスは、大阪駅 - 札幌駅間で運行されていた寝台列車であり、日本海側を約22時間かけて運行する日本一の長距離旅客列車であったが、これも第三セクター鉄道へ移管されることで3月12日を以って廃止となった。


多くの人が列をなし、今日のJR最後の切符を購入していた。

駅の自由通路

駅舎および自由通路は豪華客船「飛鳥」をモデルとしてデザインされ、「あすか通り」という愛称が付けられており、駅舎・通路と「飛鳥」のデザインを対比できるパネルが設置されている。

乗る列車を一本遅らせて周辺を散策する事にする。

続く・・・