no">
2015年01月21日
神の集まる島 神津島探訪 ⑫
部屋に荷物は置かせて貰ったが、夜は所々で見掛けた「夜光虫鑑賞クルーズ」の貼り紙を見て予約していたので集合場所に向かう。
ライトアップされた水配神話の像

時間と共に参加者が集まり始め、ライフジャケットを着用して船に乗り込む。

船が港から出て10分ほどの沖合に来ると船の灯りを消し、その状態で船を旋回させると、水の中に蛍光色の輝きが無数に流れる。船に乗船している一同、感嘆の声を上げた。
月明かりも明々

海面をじっと見つめていると、何か光の中を漂っているかのような不思議な気分になってくる。
バケツで海水を汲んで、手で掻き回すると手の周りが輝く。
闇の中であったが、島の方に目を転じると、周りの洋々たる真っ暗な海の中で、島の灯りもまた人の営みが垣間見えて、妙に感動してしまった。

一時間ほどで船は港に戻り解散。

港近くに在るダイバーショップが夜のみ営業しているカフェに入り食事。

明日葉チャーハン
観光客だろうか、結構人が入っている。目の前の浜では花火を上げている人が居て、歓声が聞こえる。何となく、南の島に来た様なイメージの店だが、風は涼しく夏の終わりを感じさせる。この店も夏以外はやっていないのだから、シーズンオフの島の姿はどうなのだろうかと気になる所である。
明日葉入りのチャーハンを食べて宿に戻った。
宿に戻って風呂に入ろうとしたが、風呂は個人宅の風呂じゃないかと思う程の大きさで、しかもシャワーはお湯が出ない。登山する荷物以外はテントに置いて来てしまったので、身支度をするものが何もない。でも宿ならばあるだろうと思っていたのだが、アメニティとしてのタオルや浴衣、歯ブラシも言わなければ出してくれなかった。
う~ん、何の為に宿を取ったのだろうかと考えてしまった。これならテントに戻って温泉入れば良かった。山行で疲れていたのもあって、酒が入るとすぐ眠ってしまった。
朝起きて朝食時間になると、泊まっていた人が一堂に会する事になるが、ほぼ全部屋に人が居た様だ。
朝食の大広間には魚拓が色々と貼ってあったのだが、その中に夜光虫ツアーをやっていた船の名前があった。宿の人に聞いてみると娘の嫁ぎ先だという。魚もそこから入れているという。
そう言えば、宿の名前が漁船の名前みたいな所が多いなと思ってたが、漁業の傍らの民宿業である所が多いみたいで、魚介料理が好きな人なら堪らないのだろうなと。宿に対して飲食店が格段に少ないのもこの辺りなのかもしれない。
朝食を済ませて身支度を整えると、宿の人にキャンプ場まで送って頂いた。帰りの船の時間までにテントを撤収しなければならない。テントは無事で特に物が無くなっているという事も無かった。
しかし、ここで折悪く雨がパラついて来た。テントを片付けるには完全に乾かしたいのに。
幸い大きめのあずまやがあるので、そこで雨を避けつつ片付け作業。風も強くなってきて、乾かしているテントが煽られるなどもあったが、風で乾いたというのもあり、割と早めに片付けに成功。一息つくとバスの時間なのでバスに乗って港に向かう。
港の待合室は非常に込み合っている。

ホワイトビーチきっぷはこの日までの期限なので、この日に帰る人が多いのであろう。
改めて観光案内所で土産になる物はと見ていると、「神津島神々降臨伝説」というDVDを発見。島のPR用として、神津島の神話をフルCGで制作したという。
ややアヤしげな雰囲気もあるが、ここでなければ売ってないだろうとも思い購入。知人に「神津島どうだった?」と聞かれた時に渡してみるのにも使えるかもしれないかなと。
出航時間が近付き、乗船する。

乗り込む前に改めて天上山を望むと、山頂部は雲の中。

不入ヶ沢で神々が集まっているのだろうか。船の中はほぼ満席。
ジェットフォイル特有のエンジン音と共に船は岸を離れ島の緑が流れるようになると、また訪れたい、との名残惜しい気持ちを引き剥がすように、船は一気に加速するのであった。
Posted by かるの at 08:18│Comments(0)
│店主